ディレクターの失敗とちょっとの成功

今だから言える。ディレクターの失敗事例から見えてくる自虐系ネタ集。

47歳を目前にして「制作進行というお仕事は全てに通づるな」と思った。

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小学校低学年の時、母親のさちこさんはよく勉強をおしえてくれた。その当時の言葉でいうと教育ママだ。しっかし相当なスパルタで、答えられないと手が飛んでくるんです。今の時代だったら虐待?と言われちゃうのかなぁ。今ボクもその時の親の歳になってなんとなく気持ちもわかるようになってきたけどね。

褒められた記憶があまりない

幼少時代から親に無条件に褒められた記憶があまりない。指折って数えられるもの。

・曾祖母のあさえさんから「おまえは素直だね」(6歳ぐらい)

・祖父のきいちろうさんから「お前の描く絵はすきだな」(8歳ぐらい)

・母親のさちこさんから「中学受験よく頑張ったね」(12歳ぐらい)

・父親のいさおさんから「起業して社長やってるの凄いな」(30歳ぐらい)

ほら4つ。少ない経験だから言われた時の情景からなにからすべて鮮明に覚えています。困ったときに思い出すのはこの4つだったりするから面白いもんです。

承認欲求なし・・・褒められないことが普通?

社会に出て、デジタル系のベンチャー企業に就職したときにこれが役立ったのかもしれない。褒められなくてもこの人は僕のことを分かってくれていると勝手に信じれちゃう能力w。その会社のボスのことが根っ子から好きで、いまでもカバン持ちやっていた頃を思い出すことがあるぐらい。いわゆるITベンチャーの走りで、ビットバレーなんて言われていたころです。今の時代ではブラック企業なんて言われてしまうかもしれないけれど、とにかく仕事が楽しくて仕方がなくずっと仕事してた。今思えば、自分で自分を褒めることになれていたのかなぁなんて感じています。この会社では経理でも総務でも秘書でもなんでもやって、自分の職域がはじめてできたのが「制作進行」というお仕事でした。

アニメーション作品「SHIROBAKO」を知る。

なんでもやるのでその当時の自分の仕事をなんて言うのかがわからなかったけれど、ちょいと数年前にSHIROBAKOというアニメーション作品を紹介してもらった。話自体はアニメ業界の話なんだけど、内容はその当時とITベンチャー企業そのもので、すごく懐かしく、キラキラしていた頃を思い出し、サブイボがむちゃくちゃ立ちました。

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周りの気持ちを考え進行をシュミレーションしながら、モノをつくっていく。自分では一切手を動かしてはいないものの、その役割のヒトがいなくなったら何も回らなくなる、「制作進行」ってそんな仕事です。 

制作進行というお仕事は全てに通づるな

その時の動きが「営業」のしごとにも役に立った

・相手の気持ちがわかる=ヒアリングがちゃんとできる=本音でつきあってくれる

その時の動きが「ディレクター」のしごとにも役に立った

・色々な職域とそのプライドを知っている=プロジェクトメンバーの状況が見える

その時の動きが「プロデューサー」のしごとにも役に立った

・ちいさな変化に気づく=クライアント企業の短中期的なお金の流れが見える

浅くても広い知識が必要で、それが分かっていないと絶対にうまくいかない。

その後わかったことなのだが、映画業界のキャスティングをやっていた先輩から言われた「あなたの仕事はラインプロデューサーね」の一言。制作進行からステップアップしてやっていた仕事はこれでした。とっても腹落ちした情景を鮮明におもいだしています。(ラインプロデューサーの話はまた今度)

ま、周りにいる方々のことを尊敬しながら仕事しなきゃ駄目よってはなし。